お疲れ様。
これからライブに向けて、最終調整に向かうのに、さらに次のステップのことを伝えていく。
本来はもうちょっとキックへのアプローチが上手くなってからスタジオで伝えようと思っていたが、ライブまでの日程を考えて今から取り掛かった方がいいなと思う部分とスタジオだけでは説明する時間が長くなりもったいないと思うのでこのページを使って伝えていこうと思う。
これまで教えてきたことが基本的にはできていると言った上での最終ステップになるので焦らなくていいのでゆっくりと読んで、自分の中で確実に演奏に落とし込んでいってほしい。
最初に強く断っておくが、これからやることの一番の敵は「分かっている」と思ってしまうこと。
過去に一度聞いた言葉でも、ちゃんと言葉の意味を理解しているのか?演奏にちゃんと反映しているのか?を確認しながら文を読んで自分の演奏と聴き比べて欲しい。
ちゃんと伝わってほしいからかなり長い文になるが、分けて読んでもいいので必ずしっかり読んで欲しい!!
ミュージシャンにとって必要なことは何か?
すげえ初歩的な話になってくるけども、すごく大事なことなんでもう一度理解していこう。
簡単に言うと熱量と技量。この2つ。
そしてこの2つが揃っているバンドはほとんどいない。
音楽を続けているんだからみんな熱量があるんじゃないの?
長年弾いていくから技量は上がっていくんじゃないの?
その意見は一つ正しいのだが、その落とし穴でほとんどのバンドが失敗している。
前にも話したことがあると思うが、高校生のフレッシュなバンドであったり、熱いことを歌うようなパンクバンドであったり
技量は下手くそで、全然上手くないのにライブを見たり CD を聞いたりすると その熱量に触れて「いいな」と感じることがある。
しかし気持ちが高ぶって弾いているので周りの音などがうまく聞こえておらず、単純に音楽の正確性や芸術点としては低くなる。
そのことに気づいてきっちりとリズムに合わせて音の濁りなどもなく正確な演奏をしようと日々頑張る。
その時に興奮した状態で弾かないようにすることで正確に演奏できるようになり、音楽としてはそちらの方が正しいので興奮しないで演奏するようになる。
何かおかしくないか?
上に書いたことは、結構誰もが経験するので、バンドをやっているやつほとんど全てがなんとなく気持ちがわかると思う。
もう一度しっかり考えてみよう!上のような流れになるのは何かおかしくないか?
自分がリスナーで音楽を聴いていって、実際にやりだしていろんな経験者や周りの言葉を聞くうちに一番大事なものがこの話にはない。
そう、演奏している音楽を楽しんでいない。
当たり前のことと感じるかもしれないが、実はこのことはほとんどのバンドができておらず、今プロで活動しているバンドの多くもできていないものが多い。
自分の演奏した音楽を聞いて、その音楽の出来の良さに乗ったり興奮したりして感情が高ぶるもんではないのか??
と俺は思っている。
もう一度整理してみよう
一番最初にバンドをやり始めた時は、バンドをやってる自分に興奮しているだけ。
どんな音楽をやっているかとかどんな音が出ているかなんて関係がない。
実際レコーディングした音楽なんかを聞いて、自分の下手さにびっくりして演奏向上を狙う。
この時興奮していたらうまく合わないから興奮を抑えて演奏する。
途中段階としてここまではいい。
しかし演奏が合うようになっても、興奮したら演奏がずれるから興奮しないようにして演奏している。
その結果どうなっていくのか・・・・
自分の気持ちは高校生の時のように心から興奮はしていないが、興奮してるかのようなふりをして、なんだか入り込んだアーティストのように振る舞いながらそつない演奏していくだけ。
申し訳ないが今売れているバンドのほとんどもこんな感じ。
演奏している音楽に乗っていたり、音楽で興奮している状態ではありえない動きをする。
冷静に演奏をしながら、興奮しているように見えるようなその動きができるというだけの話。
それはアーティストとしての音楽ではなくアイドルの振り付けと同じ。
ここまでの話、強く理解してほしい。
今の日本のアーティストのほとんどをかっこいいと思わないのはこれが原因。
ある程度そつのない演奏をしながら多くの人の前で演奏している自分に酔っているだけ。
バンドとアイドルの境目なんかない。そうなってくるとよりアイドルテイストをより取り入れているバンドの方が売れる。
悲しい話、誰も音楽なんてちゃんと聞いていない。
それなりの音楽とすごく熱く生きているようなパフォーマンスに酔いしれているだけ。
それじゃあどうすればいいの?と、なってくる。
答えは簡単。自分たちの演奏している音をちゃんと全体で聴いてその音に自分たちが乗っていく。
どうすればできるのか??
当然自分たちの音楽をより高めていい音を出すことで、その音に自分が刺激を受けて興奮するということはあるのだが、
同じ曲を同じように演奏していてもゴールまでのアプローチを頭の中で描いてその道筋を歩いて行くことが大事。
で一つ例えばなし。
音楽ではなく、何かを人に話を伝えたい時でも同じ。
すげえ極端な話をする。
例えば俺が「人間なんて害悪で間違っている!」と言ったら。
「こいつ急に何言ってるねん」と思う。
でも、
「なぁ、今ってペットがすごいブームよな。世界中でペットに消費されている金額って、年間で数億円になるらしい。」
「アフリカで毎年何万人の人が飯が食えずに飢餓で死んでいるらしい。このアフリカの人たちが10年間ご飯を食べるために必要なお金は数千万円らしい」
「地球の裏側で同じ種族が死んでいくのを知っていながら、犬や猫、他の種族にその10倍以上の金を1年間で使うペット産業ってなんか間違ってる気がするよな」
「どんな生き物も基本的に1日でも長く生きるように頑張ってるよな。だから天敵が多い生き物とかはたくさん子供を産んだりするよな」
「でも人間は毎年何十万人もの人が自殺をしているよな。」
「食物連鎖の頂点に立って天敵がいなくなると自分たちの種族の大事さもわからなくなり、自殺をしたり同じ種族を守らず別の種族にお金をつぎ込んだりしてしまっている」
「人間なんて害悪で間違っている!」
この話を前において最後に同じ言葉を言うと結果が変わってくる。
その時に話す口調・話すスピード・強く話す部分
こういった展開を織り交ぜることで自分自身も話自体に乗っていき興奮して結論で共感する人間を生むことができる。
極端な例なので、この例えを見て笑う人がいるかもしれないが、実は音楽もこれと同じことをやらないといけない。
イントロからサビ最後のアウトロに向かって1曲ずつ1つの結論を叩きつけるような興奮を人に味合わせないといけない。
さらにもっと大きな大枠で一つのライブを通して、MAD COWというバンドがどういうバンドなのか音楽だけで伝えて、共感と感動を産むことで客を増やすことができる。
音楽に置き換えるとどうなるのか
前置きがかなり長くなってしまったが、これから伝えることがどれだけ重要かが分かってもらえればありがたい。
それでは実際、音楽に今の話を置き換えて自分の感情を乗っけていき感動・共感を得るようにするにはどうしたらいいか。
当然いい音が出ればこれができると思いがちだが実はそれはできない。
上手くなっていけばいい音が出るだろう??
と疑問に思うかもしれないが、人にとっていい音でも自分にとってはいい音じゃない。
俺にとっていい音でももっと上のミュージシャンにとってはいい音ではない。
前から教えているように、人は頭で想像した音しか実際に演奏することができない。
頭での想像は自由で無限なので、その段階で自分が想像できる100点の音が想像できる。
実際演奏してできるのはどこまで技量が上がっても90点ぐらいがマックスになる。
現実が想像を超えることがないっていうこと。
その間も努力を続けるから想像の音の100点は上がっていく。
1年前に想像した100点は今では50点かもしれない。
1年前に60点できていて、今も60点なら確実に上手くなっている。
ただ自分的にはこれが足りないあれが足りないとさらに上を目指した余地が残っている。
この向上する余地の幅が変わらないので、いい音が出ていると実感するのが難しい。
ここでもう1つ上の話。
自分の音だけ聞いているからそうなる!
バンドメンバー4人が同じように頑張っていれば1人が少しずつうまくなるだけでも4人の合計値はだいぶうまくなる。
バンド全体のサウンドを聞いていれば、個人の上手くなった量よりもバンド全体の良くなった量が多く、良くなったと客観的に認識できる。
全体の音が聞こえるようになれば自分個人としてはこういったところを変えていきたいがバンドサウンドとしては十分乗れるサウンドであることがわかってくる。
頭の中で想像する音楽から変えていかないといけない部分があるかもしれないが、木を見ず林を見て林が見れるようになれば森を見る。
森を見ながら木を作る。この作業が必要になる。
ここにこの木を置けば森全体がこうなるだろう?
1本の木の効果は少なく感じるがその積み重ねしか森は生まれないだろう?
飛躍的に完成度を上げる方法
ここまで話してわかると思うが、曲に迫力や疾走感を出そうとして、前や後ろにずらしたりするのはバンドサウンドとして4人でやっているものとして間違っている。
ずっと教えているように、そういった小手先のことではなく決まった場所で決まった音をできるだけいい音で出すことがまず一番の最低条件になる。
ここ何ヶ月はそれをずっと意識しながらキックに合わせるというのをやってきている。
それをやり続けるしかない以上、これ以上飛躍的に完成度上げることができないのではないか?
と思ってしまいがちだが全然そうではない。
今みんなに教えていることは木を作る作業。1本1本の木がしっかり立っていなかった。どんだけ遠くからそれっぽく見えても。斜めに生えていたり、腐りかけの木があると森としてはすぐに終わっていく。
だからしっかりした木を一本ずつ植えてもらっている。
この木を植える作業はだいぶできるようになってきたので、森を見る作業に入ります。
そのうちの第1ステップが、少し前から話し出している4小節目と1小節目を意識するの話。
この話を今から深掘りしていく。
同様に頭の中で意識することが大事
森を作る作業は曲全体の抑揚であったり、展開を伝えていくのに非常に重要な要素になる。
1本1本の木を作る時と同じように、まずは頭の中で想像をしないと絶対にその音は出ない。
まずは自分の頭の中で、その次は自宅練習で、そしてスタジオで、さらにライブでそのイメージした全体像を再現していくことが課題となる。
抑揚の作り方
実際にどのような想像をしていくことで曲に抑揚や展開が生まれるのか。
実は今のメンバーでも1箇所だけできているところがある。
曲の最初の1音がそれ。
例えばHxHxLxF。最初のジャーンの1音。これはなかなか完成度が高い。別にHxHxLxFだけの事ではなくReturn to the Soilや単体の楽器から入るStop the Warなども最初の音はかなりいい。
どうして?
ハットカウントの4回を聞いている間に最初の1音がどれぐらいの勢いでどれぐらいの疾走感でどんな感じで始まりたいかをめちゃくちゃリアルに想像してるから。
1、2、3、4のハットカウントの回数が進むごとに自分の気持ちもグッと盛り上げていき最後の4の時には次の1の準備に振りかぶっている。
単体の楽器から入る時もどれぐらいの音量どれぐらいの質感どれぐらいの音の飛び具合どれぐらいのテンポ。いろんなことを一瞬で同時に考えながら弾き出している。
はっきり言うと、なぜ最初の1音しかそれができない!
これと同じことを曲の中でどれだけ多い回数をやれるかが勝負やで!
いきなり全てをやると失敗するので、まずは曲が大きく展開するところ。
何も盛り上がる方だけではなく盛り下がる方もしっかりやらないとダメ。
一番分かりやすいのはサビに入るところやな。
例えばHxHxLxFのサビの前の最後の4小節目、その後のサビの1小節目の最初の1音って最初の1音と比べてこんな音にしたいというイメージングが弱くないか?
その弱さがサウンドに出ている。
サビの一小節目の最初の1音をもっとイメージして理想を高める。そしてそれを高めるためにはその前の4小節目の演奏時に1、2、3、4とイントロと同じような盛り上がりを自分の心の中で作ることが必要ではないか?
イントロの時よりももう曲が始まってスピード感が乗っているのでもっと疾走感があるカウントの4つになる
そして次のイントロに戻る時に、しっかりと落ち着きつつも疾走感を落とさずにトーンダウンするという展開が必要になる。サビの最後の一小節を演奏しているあたりからサビの部分ときちっと色分けしてイントロに戻ったことがわかる演奏をイメージしないとできない。
このイメージをサビの最後の4小節目とイントロの1小節目でやっているか?
これを出来るだけ多い箇所でやれるように増やしていく。
出来てないのに無駄に増やすのはNG。まずはサビとかAメロ→Bメロの展開など、抑揚がついて当たり前のやりやすい箇所を、単純な譜面上の抑揚だけにおさまらない抑揚をつけて行けるように努力する。
出来ているかどうかの判断はイントロの時と比べて同じようにイメージして実践できているかを各自判断材料にしてくれ。
韻を理解する
もう1つ抑揚の話。全体的に展開の抑揚とは別に教えたいのが「韻」の話。
よくラップとかで韻の話が出たりするが、細かい定義は置いといて単純に「強く演奏する箇所」と思ってくれ。
そしてこれはこれから先かなり課題としてのしかかると思うので、今から始めようと思う。
これに関しては、スタジオでも伝えていくが、今回しっかり読んで話が通じるようにしておいてほしい。
これもHxHxLxFを例にとって話していく。
曲全体の抑揚と多少絡まるところは今後出てくるが、基本的には曲の抑揚とは別に考える。
2つの抑揚を同時に考えながらこれまでやってきた決まった場所で決まった音を出来るだけいい音で出すこととキックに合わせて演奏するを同時にやってもらう。
かなり難易度が高くなるのは分かってもらえると思うが、それだけ曲は飛躍的に向上する。
これまでの決まった場所で決まった音を出来るだけいい音で出すこととキックに合わせて演奏するが自然と意識できてない難しい作業になるので、同時にやってみて混乱してうまく演奏できない時は決まった場所で決まった音を出来るだけいい音で出すこととキックに合わせて演奏するの2点に加えて曲全体の抑揚だけを意識するやってくれ。
韻の作り方
それでは実際に韻の作り方から。そのフレーズに強さを変化する際の番号を付けて想像する。
最初は書いていることがわからなくてもとりあえずやってみてくれ。
HxHxLxFの最初の1音ジャーンは当然最初に「1」と数字を振って演奏してみたとする。
この時に次のイントロの「ジャージャ」のところまでの間はどうしてる??
俺の場合、まだ演奏には加わっていないけど、数字を振ると4分刻みで
「1、2,2,2,2,2,3,4、5」と感じて加わっている。最後の4,5は8分。
訳がわからかったらすまないがそのまま読んでくれ。
そのあとの「ジャージャ」は休符のところも含めて
「1,2,2,2」としている。今のメンバーの演奏は「1,2,0,0」に聞こえる。
サビは4分で「1,2,1,2」で最後の1小節が「1,2,3,4」で「ジャージャ」の「1,2,2,2」に戻る。
今のサビの演奏は2分で「1,1,1,1」に聞こえる。
ボーカルが裏で入るから演奏も裏で韻が欲しい。でも楽曲は当然キックに合わせる表の韻だから表・裏・表・裏と両方を意識して演奏する必要がある。
イントロの1,2、2,2の「2」は裏の韻ではなく演奏強弱の韻。この違い分かるだろうか・・・・
文字だけでは伝わらないと思うけのでスタジオでも伝えていくし、分かりにくい所はLINEや電話できいてくれてもOK なので出来るだけ早くこの感覚を理解してほしい。
フレーズごとなのでイントロの1とサビの1はまた別物でそのフレーズをイメージするのに分かりやすくするために番号を振り分けしているだけ。
もう1つ例でReturn to the SoilのBメロの速くなるところは
「1,2,3,4、5」となる4,5は8分で5の後が休符となるので裏の5がフレーズとして韻に今の演奏は1,2,3、4韻が弱く5だけ韻が強い。
1,2,3,4のキック並走する基本的な曲の韻がある事で5の裏の韻の価値が出る。
Drive itのBメロの後半の速くなるところは
「1,1,1,2,3,4」と後半8分なって欲しいが「1,2,3,4」と4分で4つの韻になっている。
といった具合に曲のキックに合わせた本来のリズム部分と、フレーズなどで入っている裏の韻の部分を数字で強弱化する事で分かりやすくなると思う。この先この韻の数字の表現は多様していくの通じるようにしておいてくれ。
また数字化して欲しい場所があれば言ってくれ。俺の方からも演奏を聴いて韻を変えて欲しい場所はまたこの方法で伝えていくのでよろしく。

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