今回のオンラインレコーディングでの話の最中で、実際に自分がどうしようと思っていて、今自分がそれをどれぐらい再現できているのかをレコーディングされた音源で確認することが重要だと伝えています。
過去の事例からこの重要性をメンバー全員がしっかりと理解して欲しいと思う。
機材が変わることで音が変わる
タイトルだけ見れば当たり前の事!ですが、その組み合わせによって予想もしないような変化が起こることが意外と多いんです。
また同じ機材をずっと使っていてもその機材の劣化によって音が変わることもある。
どちらも話だけ聞けば当たり前!と思うが、実際にこの落とし穴にハマるバンドマンはかなり多いです。
以前、実際にMAD COWであった話を例に伝えていきます。
この場合はいつもと全く同じセッティングいつもと全く同じ機材。
前回ライブを行ってから何も変更を行っていない、そのままの状態でスタジオに入りました。
ライブから二日後のスタジオだったので弦も張り替えていない状態でした。
スタジオで練習を始めて、すぐに違和感が・・・
なんだか音がずれているように聞こえる。。。
メンバーに聞いても「いつも通りのセッティングですよ」という返事ともう一人他のメンバーが「僕も違和感を感じます」といったが、残り二人は「僕は違和感を感じません」と言われたので気のせいかと思い練習を続けた。
その日はいくら合わせても、違和感が取れずに「やっぱりなんかおかしくない?」ともう一度メンバーに聞いてみた。
残り3人の返事は最初と変わらず一人は違和感を感じに残り二人は違和感を感じませんとのこと。
でもやっぱり違和感を感じると確信を持ったので、ずれてるかなと思うメンバーのセッティング状態などを見ていきました。
でもどこを見てもおかしいところは見当らず。エフェクターを全く通さずにアンプ直にしてみました。それでもなんか違和感が・・・・
アンプ直のまま使用しているシールドを変えてみました。
「直りました!」
使用していたシールドの金具を緩めて中を見るとまあまあの量の綿ぼこりが溜まっていた。
シールドの中のホコリをとって再度元のセッティングに戻すと元に戻った。
シールド内のホコリが抵抗となって出音が遅くなっていたのが原因。
一番の問題は何でしょう?
何気ないスタジオの一コマで、問題が解決してよかったよかったとみんなもう一度練習に戻ったけど、この日は激しい後悔でなかなか寝れなかったのを覚えている。
思えばこのメンバーが入ってきた時に一番最初に注意したのが音のズレでした。
今のメンバーになってから最初のレコーディングでも音のズレを注意しましたが、もっと極端にズレていて、そのずれを直さないことにはとてもそのまま練習が出来ないなと思うレベルだった。
やる気はすごくあるメンバーだったので、早くこの問題を解決しようと思った。
一回一回演奏することに、ここは早いここは遅い。こういったフレーズは遅くなる癖があるなど、細かく指摘した。
本人のやる気と相まって約半年ほどでライブ出来るレベルまでなった。
そこからライブなども行なって、新曲を書いた時には初めにずれてるよという指摘をすることはあったけど指摘をすると一生懸命直し、良いタイミングとまでは言えないが、なんとか合格レベルを保っていたと評価していた。
しかし、結果的に楽曲のズレがなくなったのは、言われた方向にタイミングをずらして弾くだけの音楽とは別次元のアスリートのような感覚でした。
耳や体感で音が合っているかは分からずに、このタイミングで弾けばズレてないと言われるからそのタイミングで弾いているだけだった。
せっかくやる気のある人間を結果だけを求めた自分の指導の仕方が間違ったミュージシャン生み出しました。
今でも後悔しています。
それに気付いた後本来のリズムに合わせるということを教え始めたが、メンバー自身もそれまでに覚えてしまったクセがうまく抜け切らずに、まともにリズムを取れるまで約2年かかりました。
新メンバーを募集して、最初のレコーディングでまた同じようにズレを指摘しています。
本当のことは本人の中でしかわからないので、本当にできているかどうかは各メンバーに任せますが、今メンバーに伝えていることは本当に重要なことで、難しいことに感じるかもしれないが、1度できてしまうとすごく簡単なことで音楽の楽しさが倍以上に膨らむと個人的には思っている。
難しいことなので「壁にぶつかってしんどいな」と感じるのではなく。
うまくなる喜びを感じて練習してもらえればと思っている。
いつもの設定と同じですよ?はヤバい!
これも過去の事例の一つ。
耳で覚えてほしいという話。
ツアーに行った時に仙台でライブをした。
やたらとバックの音が低音がないように聞こえる。
そのことをメンバーに伝えると、よくライブハウスに置いてある使い慣れているアンプでいつもと設定一緒ですよという返事。
いつもと設定が一緒か知らんが俺にはいつもと違う音に聞こえる。
そう伝えるもいつもと一緒ですよと返事が返ってきた。
ツアーでその場所でのライブって次にやるのがいつか分からない。
今日見たお客さんはそれでMAD COWの全てを判断する。
こんなペラペラの音じゃ嫌!
と思ったので、「話し合っている時間はないので命令です」と強制的に低音を上げてもらった。
当然それを言われたメンバーはかなり不服でした。
リハが終わり、楽屋に荷物を運ぶ準備をしている最中に次のバンドがセッティングを始めた。
いつもそこでやっている地元のバンド。
そのバンドがリハ中に、ライブハウスのPAが「お前等いつもより音が軽いぞ」と指摘しだした。
調べてみるとライブハウスのアンプに8個入っているスピーカーのうち2個が飛んでいた。
それを見ていたメンバーが自分に謝りに来た。
正直な気持ちはそんな謝りより、メモリで音を覚えているメンバーが怖かった。
こんなことが過去にウチのバンドでありました。
多分同じような事がいろんなバンドで起こっていると思う。
重要なのは、上記のような問題を避けたいということではなく、はっきり言えばそれは音楽ではないと思う。
四人で音楽をするバンドが作りたい。
評価はリスナーがするもの
これまでバンド活動をしていて、それは誤解だぞ!と感じたが、言い訳みたいになるので伝えなかったことがメンバーにある。
今から10年以上前に今回と同じようにギターとベースが全く新しいメンバーになったことがある。
二人ともやる気が高いのでメンバーに採用しました。
今回も同じでやる気で選んでいる。
早く良いミュージシャンになってほしいから、ダメなところを徹底的に指摘して直してもらう様に頑張った。
1年ほど経った時に
「和田さんは苦労もなく何でもできるからそんなに簡単に言うんだ」
「できない人間の気持ちもわかってほしい」
と言われた。
「何を言っているんだ?こいつらは?」
正直に言うとこう思った。もともと俺は音楽ができない人間で、死ぬほど努力をした。
それこそ小学校・中学校の音楽の授業は人並み以下の点しか取ったことがない。
今でこそ Vocal だが、元々楽器を持ったのは決まった場所を引けば決まった音程の音がでるから音痴の俺でもやれるから。
それと「見ているところが違う!」
俺がどれだけできるようになっても、MAD COWというバンドの評価で俺たちは評価される。
どんだけすごいプレイヤーがいても、周りのプレイヤーが駄目だとそのバンドは良くない。
埋もれたままで終わっていくのがほとんど。
周りも人並み以上のメンバーが集まることでその中でより良いプレイヤーが目立つことはあるかもしれないが、個人プレーで評価が高まるほどバンドは甘くない。
考え方や見方を変えてほしい
当時入った二人のメンバーは本当に下手くそだった。
でも本当にやる気があると思ったからメンバーにした。
それまで俺がどれだけのキャリアを重ねても、新しいメンバーで出した音で評価されて悔しい思いも沢山した。
でも、そのやる気を買って俺が入れたメンバーだから仕方がない。
そのやる気が、MAD COWに入ったことで、本当にいいプレイヤーになって個人個人の評価を受けるとともに、バンド全体が高い評価を受けたいと思って頑張っている。
俺たちは運命共同体なことを絶対に忘れてはいけない。
その為にバンド内ではしっかり指摘してよりカッコイイバンドを目指しているだけの話。
バンド内のメンバー間のちっちゃいプライドは捨てて、全世界に向けてカッコつけたいと思う、高いプライドで勝負しよう。

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